物件探しで間取り図の収納診断

たくさんの物件情報からどのように絞るのか?

年度末ですね!
この時期は、新社会人、新入学などで、お引越しをされる人も多いのではないでしょうか。
新社会人だけでなく、異動により転勤というお父さんもいらっしゃいます。

そんな、転勤により単身赴任されるお父さんからのご依頼で、
物件探しからお手伝いをしています。

ご家族は関西に残られて、お父さんお一人で東京にお引越し。
内示が出たばかりですが、物件を見学に行ける日程が来週しかないとのことで、
会社の紹介の不動産会社から送られてきた物件情報を見せていただきました。

総数、44件!

まず、最初にしたのは、収納診断により、
住みやすいか?生活に必要なものを置けるかどうか?
を判断し、物件数を絞り込みました。

その後は、駅からの距離、広さ、月々の家賃や管理費、周辺環境などで絞りこみ、
最終的には8件に!
希望の地域を2箇所出されていたので、それぞれの地域で4件ずつに絞り込んだ形です。
こうすることで、来週の物件見学を2日間予定しているので、
それぞれの地域を1日ずつ見学できます。

間取り図を見て判断

住空間収納プランナーは、間取り図を読み込んで、
その中での生活をプランニングすることができるので、
引越し後不便にならないかの判断ができるんです。

今回は、1ルームや1Kの間取りばかりを見ましたが、
いやぁ、吹き出してしまうくらい、使いにくい間取りなんかもありました。
明らかに、外観から作られた間取りですね。

「どうして、ここへこんでるんですか?」

という質問がありました。
その間取りは、玄関の横の部分が大きくえぐられたような形になっていました。

「あぁ、恐らくエレベーターがここにあるんでしょうね。」
「なるほど!」

「あと、このクローゼットの扉はどうして、端っこまでないんですか?」
「ここは上部に梁があって、背の高い扉を設けると当たってしまうので、
梁をよけて取り付けてあるんです。」

「この点線は何ですか?」
「これは、下がり天井といって、天井が下がっているんです。
恐らく、キッチンがこの位置にありますんで、
換気扇からダクトをバルコニーのここまで持ってきて排出していると思われます。」

こんなやり取りをしていると、
「こんな間取り図を見るだけで、そこまでわかるんですね!」
というお言葉をいただきました。

そうですね。
もともと、マンションの設計をしている設計事務所に勤めていたので、
マンションの間取りにも、強いんです。

知っておきたい間取り図の見方

間取り図を見るときに一番大事なのは、妄想力です!
この妄想力とは、間取り図の中をイメージで歩き回れる力のことを言います。

玄関を入りました。
1ルームや、1Kの間取りでは、入ったすぐのところに多いのが、
キッチン、洗濯機置き場、トイレ、洗面所、浴室、ではないでしょうか。
そして、これらを抜けた奥に洋室。

今まで、収納のコンサルティングを行っていても、
この間取りが生活しやすいなと感じています。

たまに、玄関入ってすぐが洋室というプランもあります。
洋室の奥に、キッチン、トイレ、洗面所、浴室があります。
ここで、妄想力を働かせる必要があるのですが、
洋室には、ベッド、食事をするための机、テレビ、
パソコンがあればパソコンラック、タンス、などなどが、
6帖~8帖程度の部屋に置かれています。
さらに、仕事用のかばんや、新聞、雑誌なども置かれていることでしょう。

買い物に行って、食材や、トイレットペーパーなどの日用品などを購入し、
玄関を入って、洋室に入り、たくさんのものがある部屋を通過して、
奥のキッチンやトイレなどの水周りに行くことになります。

このように、人が動くルートを間取り図上で線で表現したものを、
行動動線といいます。
1日の動きをずっと線で表現すると、何度も重なって、太くなる線、
あまり重ならず、細い線、というように分かれてきます。

実は、建物の入り口から、奥に行くにしたがって、
この行動動線が細くなっていくと、使いやすいんです。
そして、この行動動線の近くに収納があると、
部屋が散らかりにくくなるんです。

先ほどの奥にキッチン等の水回りに行くタイプのものは、
行動動線が奥に太くなってしまうんですね。
これが、廊下を通ってであれば、問題ありませんが、
部屋を通過するというところに、難しさがあるんですね。
人によっては、たたんでいない洗濯物の上をまたいで。。。
なんてことになりかねません。

イメージできましたか?

私たちは、これ以外にも、扉の位置や、収納の位置など、
いろんな点を総合的に見ていきます。
住む方の、生活の癖なんかも考慮していきます。

現地見学

来週は、現地の見学にも同行することになりました。
実際に、お部屋に入って、どのように物を配置できるのか体感していただきます。
引越しをスムーズに、引越し後を快適に過ごしていただけるよう、
しっかりと進めて行きたいと思います。

 

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