埋蔵文化財

「試掘」ではなく、「立ち合い」

今日は、枚方市教育委員会の担当者立ち合いの元、掘削を行いました。
なぜ、教育委員会?と思われるかもしれませんね。
教育委員会には文化財課という課があります。
ここは、遺跡や文化財などの管理をする部署です。

新築等で基礎工事する際、地面を掘る必要があるときは、
この文化財課に埋蔵文化財包蔵地でないかどうかを確認に行きます。
文化財が埋まっていそうな場所かどうかということです。

この敷地は、九頭神遺跡(クズガミイセキ)包蔵地に位置していました。
遺跡の包蔵地ということは、埋蔵文化財があるかもしれないので、
本来であれば、「試掘(シクツ)」を行います。
読んで字のごとく、
文化財が埋まっていないかどうか、試しに掘ってみます。

しかし、今回は試掘ではなく掘削の立ち合いです。

なぜかというと、この敷地の南側半分に20年程前に新築された、
ご両親の家があります。
その工事の際に、試掘を行い、文化財が出土していませんでした。
役所にもその資料が残っており、
立ち合いのみで構わないと文化財課の判断でした。

┣¨ッキン((*゚д゚*))┣¨ッキンの「立ち合い」

試掘は必要ないとの判断ですが、立ち合い時に文化財が出てきた場合、
「本掘(ホンクツ)」に進むことになってしまいます。
この本掘というのは、発掘調査をすると言うことです。
テレビとかでもよくやってますよね。

お施主さんの情報によると、北に100m程度の土地で遺跡が出土し、
本掘になったそう。
数日前にも、近くで本掘になった土地があったなど、
出土してもおかしくない土地なんだそう。

何が困るって、本掘に進めば、工事はストップです((+_+))

朝からみんなで出土しないことを願いながら、
役所の人が来るのを待っていました。

いらっしゃいましたーーー\(゜ロ\)(/ロ゜)/

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「ここが、基礎の底板の位置ですか?」
「はい、そうです。」
「写真だけとりますね。」

Σ(・ω・ノ)ノえっ!それだけ?

あっけなく立ち合いは終了。
今までの経験では、
「ここ掘ってみてください。」
と指示があり、
掘ったところの土の断面を念入りに確認され、
何もなければ、終了!だったので、
なんとも拍子抜け。。。

人手不足

お施主さんのお父さんと、立ち合いの方が親しげに話されていて、
後でお聞きすると、
母屋建設時の試掘の時と同じ方だったのだとか。

今は、役所も人員整理などが行われているのか、
発掘に投入できる人数がいないのだそう。

実は、担当の方も、出土しないことを願っていたのだとか( ̄m ̄*)

皆の願いが一つになったのか、何も出土しなくて何よりでした。
工事をストップすることなく、進めることが出来ます。

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今後は、地盤改良を行って、基礎の工事に進んでいきます。
形が少しずつ出来てくる楽しいところです。
楽しみ~!

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